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SINT

ディープラーニングを使った「AISIA-AD」を開発
AI検査モデルによる外観検査により、従来の⼿法では検出が難しい不良に対する検査を実現

お客様情報

株式会社システムインテグレータ

従業員数
:268名(2023年10月1日現在)
資本金
:3億6,771万2千円
売上高
:44億8千6百万円
業務内容
:パッケージ・ソフトウェアおよびクラウドサービスの
企画開発・販売、AIを使った製品・サービスの企画開発
および販売等

Azure 導入サービス

ディープラーニング外観検査ソリューション
「AISIA(アイシア)-AD」

Azure Machine Learningを活用したAI検査モデルによる外観検査システムを開発。製造業の生産ラインにおける検査工程で、従来の目視検査やルールベース型の⼿法では検出が難しい不良品の検出を自動化することで、不良検出率の向上や検査時間の削減、生産ライン稼働率の向上などの効果が期待されます。

これまでの課題

  • ①検査員による目視検査には、判断基準の違いや長時間作業疲労による精度のバラツキがある

  • ②検査員の確保、育成や定着が難しい
     

  • ③ルールベースによる外観検査装置では、複雑なルールを設定することが困難

導入結果

  • ①熟練工の判断基準を学習・適用し、判定をAIに任せることで精度のバラツキを解消

  • ②AIの活用により人員確保の課題から解放され、生産時間増加や稼働率向上の検討へ

  • ③正常データだけを学習するモデルにも対応し、容易な設定が可能に

OECのサポート領域

項目①

AI・IoTサービス構築

OECの
サポート例

Azure AI・IoTサービスの
機能説明・トレーニング

項目②

ハードウェア調達

OECの
サポート例

AIサービスの運用に適切な
ハードウェアの選定・提案

ディープラーニングを活用した外観検査ソリューションにより
製造業が抱える検査工程の課題を解決

御社のクライアントの製造業における検査体制の課題についてお聞かせください。

製造業では、生産ラインにおいて不良品を検知する検査工程を、検査員による目視で行うケースが一般的です。しかし、目視による検査体制には、「検査精度の不確実性」や「人材確保と育成、定着難」などの課題がありました。人による検査にはバラツキがある上、人材不足により検査員の確保、育成や定着が難しい問題です。外観検査を行う装置を導入する企業もありますが、従来のルールベースによる検知は、複雑なルールを設定することが難しいことや、条件を厳しくすると過検知が生じ、緩くすると検知できなくなるといった課題もありました。
そこで、当社では、課題解決のために、ディープラーニングによるAI検査モデルを備えた外観検査ソリューション「AISIA(アイシア)-AD」を開発しました。AIが担当者による目視検査を代行し、従来のルールベース検査では検出が難しい不良項目を検出できるもので、お客様の要件に応じて、最適なAIモデルを学習、検査モデルを組み込むことができます。また、検査に最適な撮像機器の提案など、生産ライン全体で検査工程を自動化し、業務フロー全体を最適化していくソリューションです。

クラウドサービスでありながら、エッジで判定を行うため高速な判定が可能

「AISIA-AD」の開発の詳しい経緯を教えてください。

AIの画像検知は、正常・異常の「学習」プロセスと、学習済みのモデルを使って現場で異常検知を行う「判定」プロセスから構成されます。AISIA-ADは、学習環境が整備されたMicrosoft Azureの「Machine Learning」を使って学習を行い、学習済みのモデルは「Azure IoT Edge」というエッジ側のサービスに格納(デプロイ)して動作させることも可能です。そのため、クラウドを活用したAIサービスでありながら、高速な画像検査が可能となっております。

「Microsoft Azure」を選んだ決め手は、複数のパブリッククラウドを比較検討した中で、特にIoT系のサービスが充実していた点です。選定当時、エッジ側で判定が可能なIoTサービスをラインナップしていたのは「Microsoft Azure」だけでした。
「IoT Edge」や、「IoT Hub」のサービスが魅力でAzureを選択しました。

また、パートナーに岡谷エレクトロニクス(OEC)を選んだのは、Microsoftのサービス、ソリューションに対する豊富な実績、知見を有している点が決め手です。
Microsoft Azureの技術サポートを受けられる点や、AIサービスに適したサーバーの提案・調達など、ハードウェア面もカバーしてくれる点も優位性として評価しました。

ある製薬系のお客様の製造ラインでは、検査員確保の課題を解消
検査工程の自動化をさらに進めたいとの声も

AISIA-ADの特長・メリットを教えてください。

AISIA-ADの特徴は、正常品データのみでもAIモデルの作成が可能な点です。特に日本の製造業のお客様は歩留まりが高く、不良品のデータを用意することが難しいケースがあります。AISIA-ADは正常品の画像のみでAIに学習させ、モデルを作ることが可能です。また、エッジ側で正常・異常の判断をしているため、スピードの早い生産ラインでも通信のタイムラグなく処理することが可能です。画像検査ソリューションの導入においては、カメラで撮影を行う環境が判定を大きく左右します。
AISIA-ADが正しく異常検知できるよう、照明・カメラなどの機器の選定から撮像環境の構築まで支援することができる点も特徴です。搬送機や撮像機器との連携まで、生産ライン全体を意識した設計をご提案しております。
また、クラウドサービスを活用しているメリットとして、遠隔による保守サービスを行えるため地方に工場があるお客様のサポートも柔軟に対応が可能です。

AISIA-ADを導入したある製薬系のお客様は、検査員3人15分ずつの3交代制から、異常品を取り除く作業員1人体制への移行が可能となり、大幅な省人化を実現しました。地方では人手不足による人員確保が深刻な課題となっており、さらにAISIA-ADの導入ラインを展開したいとの話をいただいています。
人員確保から解放されることで、今後、生産時間を増やしさらに稼働率を向上させることも検討いただいております。

今後もMicrosoft Azureを活用した新たなサービス、ソリューション開発を行う方針

今後のMicrosoft Azureの活用についてお聞かせください。

AISIA-ADは様々な製造業のお客様から引き合いも増えており、今後も、導入時のコンサルティングから提案、導入、運用支援までトータルにカバーできる当社の強みを生かして、お客様への外観検査ソリューションのご提案・導入を進めていきたいと考えております。今後のMicrosoft Azureの活用については、AzureのAIサービスを活用した新ビジネスを創出していく取り組みを検討しております。例えば、現在話題の「Azure OpenAI」サービスを活用することを検討しており、OECからのサービス紹介や、サポートを受けているところです。

OECには今後も開発支援、調達の両面でサポートをお願いしたいです。AIを用いた新しいサービス開発が大きなテーマとなる中、画像処理を担うGPUを用いた開発環境のご提案など、豊富な知見によるハードウェアの提案や、Microsoftとの連携による新サービスのご紹介など、今後もクラウド、ソフトウェア、ハードウェアの面からの手厚いサポートに期待しています。

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