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TERAOKA

レジ機器などのパーツの消耗度と交換時期を予測する「AI点検診断レポート」を開発
機械学習による障害予測により機器の故障回数と復旧までのタイムラグを削減

お客様情報

株式会社寺岡精工

従業員数
:3,789名(2022年3月現在)
資本金
:1億円
業務内容
:電子はかり、電子計量値付システム、POSシステム
などの製造、販売、保守等

Azure 導入サービス

障害予測サービス「AI点検診断レポート」

流通小売業の店舗で稼働する機器や装置からデータを収集。Azure Machine Learningがデータを分析、故障傾向を判断し「AI点検診断レポート」として レポート化しています。
部品の消耗状態の予測をもとに、適切なタイミングで部品交換の提案が可能です。 故障前に部品交換をすることで、故障による稼働停止時間を削減可能です。

これまでの課題

  • ①レジや包装機などの機器故障でダウンタイムが発生し、通常業務に支障が出たり、販売機会損失につながったりする可能性がある

  • ②サービスマンが到着し、故障箇所を特定した後にパーツ調達が必要になるなど、復旧までに時間がかかる

Azureを活用した結果

  • ①機械学習による障害予測に基づくパーツ交換などの提案により、機器の故障回数を削減、ダウンタイム発生を抑制

  • ②データは現地サービスマンに即時共有されるため、交換パーツなどが事前に把握でき、復旧までのタイムラグを削減

  • ③障害部位の特定から復旧対応の初動までを迅速に実行できるため、サービス低下による顧客の不便を解消

Azure導入による効果

人手不足に伴う流通小売業の課題解決と現場サービスのさらなるサポート向上
をめざしIoTサービスを推進

御社のIoTの取り組みと、顧客である流通小売業の課題について
教えてください。

当社はスーパーマーケットや百貨店、量販店、ドラッグストアなどの流通小売業向けに、レジや電子はかり、自動計量包装値付機などの機器の製造、販売、保守を行っており、営業所やサービス・ステーションなどを国内に141拠点構え、約600名のサービスマンが顧客サポートにあたっています。
流通小売業においても少子高齢化による人手不足の課題があり、セルフレジなど従業員の負担を減らし、買い物客へのサービス品質の向上をめざす取り組みが進んがでいます。一方で、レジやスケールなどの機器故障が起こると、復旧までにダウンタイムが発生し、通常業務に支障出るだけでなく、サービス品質の低下やビジネス機会損失につながるという問題がありました。
そこで、サービスポータル事業部では、IoTによる顧客と現場サービスのサポート向上に取り組んできました。たとえば「店舗の業務を止めない」リモートによる障害対応や、データをもとにしたコールセンターの最適な人員の配置などです。

競合サービスと比較して分析精度が高く、扱いやすい点がAzure採用の決め手

「Microsoft Azure Machine Learning」を用い、パーツの消耗度と交換時期を予測する
「AI点検診断レポート」を開発した経緯をお聞かせください。

新たなIoTサービスとして、機器の障害情報や稼働データを収集し、AIでパーツの消耗度と交換時期を予測する「AI点検診断レポート」を開発しました。同じ機器でも使用条件や環境によってパーツ交換などのメンテナンス時期にバラツキがあります。そこで、各機器のパーツの交換やオーバーホールの時期を可視化、故障傾向を判断し「AI点検診断レポート」として共有することで、サービスマンによる事前のメンテナンスを可能にするとともに、障害対応の初動の迅速化を実現しました。
機械学習サービスには「Azure Machine Learning」を採用しました。競合サービスと比較して分析精度が高く、扱いやすい点が決め手となりました。具体的には、専門的な知識がなくても直感的なUIによって分析モデル構築が可能な点、データ分析の前処理についても「Azure Machine Learning Studio」で容易に行えることなどです。
また、開発パートナーに岡谷エレクトロニクス(OEC)を選んだ理由は、これまでも当社の製品サポートを担当してもらっておりエッジ側からも製品を理解していること、IoTに対する知識や経験が豊富な点、そして、マイクロソフトのソリューションに対する知見が豊富で、サービス提案から、トレーニングや技術サポートに至るまでトータルに支援してもらえる点が決め手となりました。

店舗機器の稼働に関するデータはIoT サーバーに蓄積、Azure Machine Learning による分析結果はコールセンター、
現地サービスマンに即時に共有される。

積極的なIoT化の推進や専任チームの高いサポート力により、
顧客満足度は81%と高い数値を示す
AI、IoTを用いた先進的な事例として社内表彰も受賞

Azureを採用したことでどのようなことが変わりましたか?

「AI点検診断レポート」は、当社のIoTサービスをご利用いただいているすべてのお客様が対象です。導入効果については、機器の故障によるダウンタイム発生の抑制や、機械学習による障害予測にもとづいてパーツ交換などの提案を先回りで行うことが可能になった点、また、機器の故障に伴う販売機会損失の回避といった点が挙げられます。
「AI点検診断レポート」による障害予測、装置のIoT化によるリモート対応の実現による効率化、コールセンターの対応力強化などに取り組んだことで、当社の機器導入後の顧客満足度は81%と、他のメーカーに比べ高い数値を示しています。
また、データを活用することで、サービスマンの業務標準化が実現できました。これまでサービスマンの熟練度により、パーツ交換が必要かどうかの判断にバラツキがありましたが、導入後はデータに基づくパーツ交換の要否が判断できるようになり、サービスマンの業務標準化、サービス品質の担保に貢献しています。
こうした点が評価され、リリースした2022年には、ユニークな社内の技術を表彰する「匠賞」において、AI、IoTを用いた先進的な事例として受賞しました。

Microsoft Azureを活用したさらなる顧客対応の高度化、コールセンター業務の最適化を実現したい

今後のMicrosoft Azureの活用についてお聞かせください。

今後は、「AI点検診断レポート」の対象製品を拡大していきたいです。当社のすべての製品を網羅し、さらなる顧客と現場サービスのサポート向上を実現していきたいです。
Microsoft Azureの活用については、現在、日時別のコール数予測をAzure Machine Learningで行い、コールセンターの適正な人員配置に役立てています。今後は、Azure Open AIを活用した新たなお客様向けのサービスや、コールセンター業務の高度化、最適化にMicrosoft Azureの自然言語処理や音声による感情分析などを活用することも検討していきたいです。
今回、パートナーとしてMicrosoft Azureの活用を支援してくれたOECは、我々の課題やニーズを的確に汲み取り、ゴールまでサポートしてくれたところが安⼼できました。
今後も継続的に有用な新サービスの情報提供や、技術的なサポートをお願いしたいです。

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